金利スプレッドとは

【主要各国の金利情勢】米国は金利据え置き。FOMCは現在の基調的なインフレ率が、雇用最大化と物価安定というFRBの目標に照らし合わせた適正な水準を、幾分下回ると判断。今後、必要と判断すれば、追加的な金融緩和を行う準備があることを表明。FRBは08年10月8日の米欧6中銀緊急同時利下げ以降3回利下げを実施(08年10月:0.5%ポイント+0.5%ポイント、同12月:0.75%-1.00%ポイト)。10年5月10日にFRB、ECB、BOE、日銀、カナダ中銀、スイス中銀が米ドルのスワップ協定を再締結(期間は11年1月まで)。10年8月以降、公開市場操作用口座(SOMA)残高を2兆ドル程度で維持。次回会合は11月2〜3日。

金利スプレッドとは

金利の先行きを探る手段として、各金利間スプレッド(金利差)の分析がある。ここでは、代表的なものを取り上げる(通常、スプレッドは、100分の1%ポイントであるベーシス〈bp〉で表されることが多い。

TED(デッド)スプレッド

これはTBとユーロドル金利のスプレッドである。前述のように、TBは米国政府の信用力を背景としているため、金利は最も低いが、ユーロドルは外国のさまざまな銀行が参加するため、金利は相対的に高い。

 

このスプレッドは、市場の信用秩序が保たれている場合には縮小し、それが揺らぐ場合には拡大する。一般的には、金利低下が予想される局面では縮まり、金利上昇が予想される局面では広がると考えられる。

 

なお、1年超のTノートやTボンドと満期が対応するスワップ金利とのスプレッドもTEDスプレッドと呼ばれる。

2年債と10年債のスプレッドに関して

2年債利回りは、短期金利とはいえないものの比較的年限が短いため、政策金利であるFFレートの影響を直接受けやすい。このためフェッドの政策意図をすばやく反映する傾向がある。一方、10年債利回りは、代表的な長期金利の指標であり、期間が長いため投資家は10年債を償還まで持ち切る前提で購入することは少ない。

 

むしろ先行きの相場観に基づき、場合によっては投機的な動機からこれを取引する。それだけに、市場心理、つまりインフレ懸念や今後の景気動向、またはフェッドに対する信任などを如実に表す。このスプレッドはいわばフェッドの自己評価と、それに対する市場の客観的評価の落差を示す。

 

一般に長短金利差を表すイールドカーブは、順イールド(右上がりのイールドカーブ)の程度は市場のインフレ懸念やフェッドヘの不信感の強さを表し、逆イールド(右下がりのイールドカーブ)の状態は市場のインフレ懸念の鎮静とフェッドに対する信頼感を表すといえる。

 

この他、スプレッドとして注目される代表的なものは、2年債と30年債のスプレッド、5年債と30年債のスプレッド、10年債と30年債のスプレッドなどがある。これらは、それれTOB(トブ)スプレッド、FOB(フォブ)スプレッド、NOB(ノブ)スプレッドとも呼ばれるが、2001年10月を最後に30年債の発行が停止されるに伴って注目度はやや低下した。なお、30年債に関しては、06年2月より再発行が決定している。